前回からの流れで、マニアックなテクニカル話題シリーズです。いってみよう!
※ こちらは前回のマニアックな話。
そして、先日Twitter上でいただいた、登石先生からのコメントがこちらでございます。(ありがとうございました!)
種族:ジュエルフェアリー
召喚キャラSPスキル:鉄壁の守り→ディープ・スタディ→鉄壁の守り
…鉄壁って感じじゃなくて、感覚的には竹ザルくらいなんだよね~
竹ザル抱えて洞窟に入る川口ひろしか。 https://t.co/MwW3MmRJ1V— 登石麻恭子 (@akikoaroma) 2019年2月24日
はわわ?竹ザルって?あれれ?「天禄→天庫→天禄」で、そうおっしゃるんですか?
そして、私はブログ記事にこう書きました。(原文はリンク先にあります)
登石先生もありがとうございます!硬い!(この並びで竹ザルって…💦)ジュエルフェアリーさんなので、いかにも質実剛健な鉄壁!というよりは、シャープでモダンな印象です。そして、このような並びを拝見したら「西洋占星術ならきっと固定宮が効いてらっしゃるに違いない」と予想しまーす!
うむむ。まずは定石どおりにがっちり読みました。
※ 算命学クラスタのみなさまへ。「天禄→天庫→天禄」という並びをストレートに読めば「天禄星は保守的。天庫星は時間がかかって慎重」というのは、そもそも教科書通りのはずですが、以下に記しますのは、自分の脳内がそういう暗記だけにとらわれていると難しいケースがあるよ!という身を以て示す実例でございます。とくとご覧ください✨
そして、登石先生から、こんなお返事をいただきました。
ごめんなさいm(__)m アセン・太陽・月・金星・土星・天王星とげっぷが出るほど活動宮ばかりなのです💦あと火も過多。 https://t.co/xD9qiIQmk3
— 登石麻恭子 (@akikoaroma) 2019年2月26日
はっ!なんと!あらら〜!たまきの予想は大外れ〜!ざんねんっ。
ここで気がつきました。そうだったのか!登石先生がお持ちの配置は、教科書的な十二大従星の意味そのまんまでは、ご本人にはピンとこない、当てはまらない難しい(とわたしはおもう)ケースなのでしょう。わお!ときめく!こういう難しい図を読み解いていくのは、わたしにとって最高の喜びでございます。大好きです。(というわけで、以下のように読ませていただくことを、登石先生おゆるしください)
ここでさきに、西洋占星術を詳しくご存知でない方々のためにご説明申し上げますと、活動宮(スピーディでせっかちにどんどん行動する性質)の行動パターン+西洋占星術の火の性質(直感とかわくわくする面白さとを燃料に生きてる人たち)という象徴イメージは身軽でフレッシュ。十二大従星で言われる「天禄星」や「天庫星」の「どっしり安定」「慎重な保守派」「こつこつ粘り強く時間をかけるスロースターター」的な性質とはまるで正反対で、ぜんぜん相容れません。
なんといっても、登石先生は西洋占星術の大先生であり、超!エキスパートでいらっしゃるのです。そして、もともとわたしが所属するお店ウラナイトナカイまわりは西洋占星術を修めた方が多いので、西洋占星術との共通項や相違点を問われることがよくあります。大体の場合は、平易な日本語に直していくと同じようなことを言ってるのですが、ときどきぜんぜん両立しない象徴イメージが現れてくることがあります。そこにどうやって折り合いをつけていくか?これはわたしがふだんからよく遭遇する課題です。というわけで、今回もわたしはアタマをひねって、あれこれ考えてみました。
そして算命学クラスタのみなさまに、ちょっとだけ伺ってみたいことがあります。みなさまなら、ここでどうしますか?「え?当たってないんですか?どうして?算命学では、あなたは保守的で頑固でどっしりした方なんですよ!」と折れずに強く言い張りますか?もしかして「西洋占星術より算命学が正しい!」なーんておっしゃるツワモノはいらっしゃいますか?(それはそれですげーな!とおもいますけど、それはそれでどうなの?)
わたしは、そういうことはしないです。それぞれの占術は世界の見方や分類法、世界をみるための切り口やボキャブラリ、重視する要素の比重はそれぞれ違うけれども、同じ人や現象を違った角度から見ているんだから、きっとどこかに共通点があるんじゃないか?といつも考えているのです。(もちろん決定的に違うところも多々あります。でも全く違う!とはならないだろうとおもってるんです)
現場では結構お目にかかるのです。例えば「癸で子月生まれの貫索星+天禄星→射手座天体の柔軟宮だらけ」とか「乙で卯月生まれの貫索星+天禄星→魚座天体の柔軟宮だらけ」みたいなお客様の鑑定で「あのー…わたしは西洋占星術なら柔軟宮だらけで、算命学の天禄星の解説はまったく当てはまる気がしないんですよ」とお話いただいたこと、なんどもあります。さてさて、そんなとき、あなたが鑑定家だったらどうしますか?
例えば、登石先生の場合ですが(勝手に読みます。お許しください)ジュエル=辛生まれとのことなので、地支の並びは「酉→辰→酉」(左から年→月→日)だろうと、逆引きで推測できます。
天禄星
甲×寅(木×木)
乙×卯(木×木)
丙×巳(火×火)
丁×午(火×火)
戊×巳(土×火)
己×午(土×火)
庚×申(金×金)
辛×酉(金×金)◎
壬×亥(水×水)
癸×子(水×水)
みなさま、このリストの天干と地支の五行の組み合わせをよーく見てください。そもそも「天禄星」と「天将星」は、日干と同じ五行の地支のときにだけ出てきます。(土だけは別。十二大従星の土性は火性と同じ扱いです)つまり「天禄星」や「天将星」のもともとの意味は、「それぞれの特定の五行が強められる」ということです。
つまり「日干に根がある」から転じて、自我が強い(自分の考えが現実に根を張っている)とか、精神(天干)と現実(地支)が同じ五行で繋がっているので、考えたことを実際に現実化させる力が強いのは「天禄星」や「天将星」と読むのが、まず基本の基本です。(だったら「天禄星」と「天将星」は何が違うの?その違いをわざわざ細かく定義して区別して読む必要ってあるの?という疑問を抱く人がいても不思議ではありませんねー。この話はまたいつか!)
ここから転じて「天禄星や天将星が多い人が、もし活動宮生まれなら活動宮らしさが全開!だし、もし柔軟宮生まれなら柔軟宮らしさが全開!ってことじゃないんでしょうか?他のやり方は苦手で、どうしてもご自身が得意なマイルールを貫くようになる、という意味じゃないんでしょうか?」と、わたしは現場では常日頃から申し上げております。
さて、登石先生は、ジュエル=辛生まれのうえに、酉が二つあって(日干に根がしっかりあって)金気がとても強いうえに、さらに辰(土)→辛(金)もあって(土生金、湿った土から生まれる宝玉✨)でもあります。この「辛」はとても豊かな土から生まれてるので、土生金。さらに金気が強められます。(辰&酉の支合でもありますね!)
つまり、ハキハキはっきり。知性豊かでとてもスタイリッシュでカッコイイ!ということが、干支の並びからだけでも推測できます。ジュエルちゃんの繊細さよりも、メタルフェアリーの庚さんたちに近い力強さも感じられます。
そして、なんといっても金気の特徴とは「曖昧さを廃して、白黒はっきりさせる」ことです。「あきらかにする」のは「秋=あき」の金気の特徴です。となると、登石先生の天禄星を「安定志向の鉄ぺきの守り」から、「金の気がとても強いので、なにごともスピーディに白黒はっきりした状態を好まれるでしょう」という読みに変えてみたら、西洋占星術の活動宮の要素ともそんなに矛盾しないのではないでしょうか?どうかなー?
さらにつづき。天庫星がでるとき、必ず地支は「土」の十二支です。辛×辰→天庫星と推測できますが、実はこの「辰」は非常に複雑難解な地支のひとつです。単純に「天庫星」のじっくり派の研究肌、とだけで、すべてをまとめてしまうのは、ちょっと難しいように思います。
「辰」のイメージは、いわゆる「土」のキーワードでよく言われるようなどっしり構えたスローモーな感じではありません。「辰」には激しくてフレッシュで生き生きとした躍動感があります。なんたって「震」は「辰」なのです。勢いよく「ふるえてまて!」なのです。動きがある。それなのに、同じ「土」だからといって、晩秋に地下にこもる戌や、冬の冷たい大地の丑と同じ分類でいいのか?と、わたしはついつい思わずにいられません。
天庫星(すべて地支は土性)
甲×未(木×土)
乙×戌(木×土)
丁×丑(火×土)
戊×戌(土×土)
己×丑(土×土)
庚×丑(金×土)
辛×辰(金×土)
壬×辰(水×土)
癸×未(水×土)
「辰」はエネルギッシュに激しく上昇していく生命力旺盛な(4月の緑がどんどん茂っていく様子を思い描いてみてください)生き生きしたイメージを含んでいます。辰月の前半生まれなら、牡羊生まれだし、後半は牡牛生まれということもあり、またそれぞれに雰囲気違います。
さらに!「辰」の蔵干は「乙→癸→戊」で、たいへん複雑な組み合わせです。(十大主星の出し方が分かる方は、つまりこれがどういう意味か、よーーーく考えてみてくださいね)また、土用の前か後かによって、同じ「辰」でもだいぶ雰囲気は変わります。(春の土用はだいたい4/17くらい)ですから、特に4月10日台生まれの方々の場合は、わたしはかなり慎重に読んでて、辰月生まれさんの鑑定はたいへん難しい!と思っています。そして、だからこそエキサイティングでおもしろい!です。
(でも十二大従星だと同じ月生まれは、一律におなじ星が出てくるのですよね。そこから細かいニュアンスまで読み取るのはたいへんムズカシイです。とはいえ、おおざっぱな分類だからこそ便利だし、いろんな人に当てはめる汎用性のよさももちろんあります。ただ、個人鑑定のときには「その人にフィットする読み」をこだわりぬいてお伝えしたい、といつも思って日々精進しております。それぞれちょっと別物なんですよねー)
はい。というわけで、さらに「辰」にまつわるたくさんのお話は、4/20「辰の巻」にてお話しますので、ご興味ある方はこちらへぜひどうぞ!(宣伝っ!)
ということで、登石先生からいただいた貴重なコメントをもとに「天禄星」「天庫星」を「竹ザル」とおっしゃった理由をああでもないこうでもないと地道に考えてみたのですが、やっぱり「竹ザル」?この例えは依然として謎でした。いつか登石先生にお目にかかれる機会があったら、ぜひお伺いしてみたいです。登石先生、ありがとうございました。
ちなみに、ふだんの鑑定だと、わたしはこのように十二大従星の意味をストレートには使わないで、だいたいこうやってご説明申し上げたような読み方に基づいてお話しております。だからこそ、まず基本の陽占をおさえるだけでなく、「陰占」もとてもだいじですね!と考えてます。
ではこのあとは、みなさまからいただいた「スキルコンボ」集のまとめにもどります。
<参考資料・十二大従星の表出組み合わせリスト>
◎の印付きは、陽×陽または陰×陰で、六十干支に含まれる組み合わせ。
印無しは陽×陰または陰×陽で、生まれ日だけから算出する召喚キャラ(3つ並べたときの最後のキャラ)として出現することはない。
天干と地支の五行の組み合わせ(相生相剋)をそれぞれよーく見てみてみると、参考になることがあるかも。そして、十二大従星は「土」の扱いがなんともよくわからないことが多いです。ちなみに天干が「火」と「土」は同じサイクルで回ってます。
※ なんども確認はしてますが、なにせ急いでハイスピードで打ってるので、間違いがあったらごめんなさい。完全な正確性を保証できないので、各自の責任似てご利用ください。
天報星
甲×酉
乙×申
丙×子 ◎
丁×亥 ◎
戊×子 ◎
己×亥 ◎
庚×卯
辛×寅
壬×午 ◎
癸×巳 ◎
天印星(地支はすべて土)
甲×戌 ◎
乙×未 ◎
丙×丑
丁×戌
戊×丑
己×戌
庚×辰 ◎
辛×丑 ◎
壬×未
癸×辰
天貴星
甲×亥
乙×午
丙×寅 ◎
丁×酉 ◎
戊×寅 ◎
己×酉 ◎
庚×巳
辛×子
壬×申 ◎
癸×卯 ◎
天恍星
甲×子 ◎
乙×巳 ◎
丙×卯
丁×申
戊×卯
己×申
庚×午 ◎
辛×亥 ◎
壬×酉
癸×寅
天南星(地支はすべて土)
甲×丑
乙×辰
丙×辰 ◎
丁×未 ◎
戊×辰 ◎
己×未 ◎
庚×未
辛×戌
壬×戌 ◎
癸×丑 ◎
天禄星(天干と地支は同じ五行)
甲×寅 ◎
乙×卯 ◎
丙×巳
丁×午
戊×巳
己×午
庚×申 ◎
辛×酉 ◎
壬×亥
癸×子
天将星(天干と地支は同じ五行/火と土は同じ扱い)
甲×卯
乙×寅
丙×午 ◎
丁×巳 ◎
戊×午 ◎
己×巳 ◎
庚×酉
辛×申
壬×子 ◎
癸×亥 ◎
天堂星(地支はすべて土)
甲×辰 ◎
乙×丑 ◎
丙×未
丁×辰
戊×未
己×辰
庚×戌 ◎
辛×未 ◎
壬×丑
癸×戌
天胡星
甲×巳
乙×子
丙×申 ◎
丁×卯 ◎
戊×申 ◎
己×卯 ◎
庚×亥
辛×午
壬×寅 ◎
癸×酉 ◎
天極星
甲×午 ◎
乙×亥 ◎
丙×酉
丁×寅
戊×酉
己×寅
庚×子 ◎
辛×巳 ◎
壬×卯
癸×申
天庫星(地支はすべて土)
甲×未
乙×戌
丙×戌 ◎
丁×丑 ◎
戊×戌 ◎
己×丑 ◎
庚×丑
辛×辰
壬×辰 ◎
癸×未 ◎
天馳星
甲×申 ◎
乙×酉 ◎
丙×亥
丁×子
戊×亥
己×子
庚×寅 ◎
辛×卯 ◎
壬×巳
癸×午
3月3日のイベントもまだまだご参加募集中です!お待ちしております✨