ずーっと思ってるんですが、陽占だけ読むリーディングは物足りないです。
左側に「陰占」と書いてある干支の並び(右から年月日)が、干支暦の元データです。これを一定の法則の元に変換した図が、右に「陽占」と書いてある9マスの表です。一般的には「算命学」というと、右の9マスの表を思い浮かべる人が多いでしょう。
右側の「陽占」の要点をぱぱっとまとめて話すと、短時間でもかなり「え!なんでわかるんですか?」と言われる可能性が高くなることは間違いないです。そういう意味ではものすごく面白いのです。しかしながら、それだけで終わるのはもったいないんじゃない?ずっとずっとそう思っているのです。
そもそも、どうやって左の図を右の図に置き換えるか?特にネット独学の方々の中には、この変換のやり方や仕組みをわからないまま「算命学」してるケースが多いんじゃないでしょうか?(例えば、どうして左上が1マス空くんでしょうね?◎星を入れるため、といいうのは、それはまた別の話じゃないかな?)
ネットは便利だけれど、瑣末で断片的なテクニカルな知識を主観で寄せ集めていくと、もともとのものとは似ても似つかないものになってしまうこともあります。それはとても残念でもったいないことだと感じます。
さらには、かなり勉強したはずの人が「◎◎星のあの人があーでこーで…」と熱弁するけど、聞いていてもよくわからないので「その人の日干はなに?何月生まれ?」と尋ねてみたら「え?それはなんですか?え?」と聞き返されて驚いたことも、何度かあります。うーん、それはちょっと…と思ったことも、ある。でもまぁあくまでも、他人様の読みはあくまで他人様の読みだから、と思うしかないのですが。
陽占はおもしろい。でも、陽占(十大主星+十二大従星)だけではつまらない。ずーっとそう思っています。
ネットで調べれば、こういうデータが簡単に手に入るようになったのはとてもありがたいことです。溢れる情報はいいものもわるいものも玉石混合だとはいえ、現代の占いは、特殊な人たちだけが囲い込んで隠しておくだけの特別な知識ではなくなりつつあって、それは止められないし、悪いことではないと私は思うのです。自分だってその恩恵も悪い面もたくさん味わっています。
占いはおもしろい。算命学にもおもしろいことがたくさんあります。確かに「そうなんだ!わたしは◎◎星だからだ!」と納得して心の拠り所にしたり「わたしは◎◎星だから」と言い訳にしてみたり「わたしは◎◎星だから!」と発奮してみたりするのは、最初は刺激的でとても楽しいことです。でもそれが他人や自分への決め付けになったり、自分の可能性を限定して成長しないための言い訳にするくらいなら、占いなんて知らない方がマシでしょう。
占いでお金をいただくようになって最初の頃は、自分が教わったことをきちんと納得できないままに、そのままお客さまに偉そうにとくとくと話したら、ものすごい勢いで反発を食らったり、クレームされたりしたことが幾度もありました。あのころのお客さまには本当に申し訳なかったです。
そのとき決めました。「昔からこういうものだから」「◎◎先生がこう言っていたから」と、上から教わったことは、できる限り自分の目と手と頭を通して、ちゃんと裏をとって実践してから話そう。裏が取れないことやわからないことは、素直に頭を下げて、お客さんに教えてもらおう。そういう姿勢に変えました。
算命学だけってどーなの?と激しく疑問を抱き、四柱推命(というか八字)も習いに行って、あのときはほぼ1年間ずーっと四六時中ほとんどそのことばかり考えていました。いまも脳内に暇さえあれば、そのことを考えています。そもそも「算命学」という正統的ななにかがあるとして、わたしはそこからもともと逸脱しているのだし、自分が「これでいこう」と納得できる話を語ろうと決めました。
もともとの大きな背景を知ったり、それぞれの占いの世界観の構成や仕組みがもっとわかると、さらに見える世界が広がったり深くなったり、多面的に見えたり、もっと自分であれこれ考えられるようになって、ものすごくおもしろいよ!と、もっともっと言えるようになりたい。それはわたしの夢であり悲願です。(ああ、世界が広がって何それ楽しいの?という人とは私は話は合わないですね。ええ。変わりたくない人たち、狭く硬く閉じたままでいたい人たちと、私はまったくソリが合わないのです。ざんねん)
それにはまだまだまるっきりぜんぜん力不足で、いったい何から手をつけていいのやら、ひたすら途方にくれる正月でした。いままでやってきたことも、なんかもう無駄とは言わないけど、これでよかったのかな…とボーゼンとしていました。しかしながら、できることしかやるしかなくて、野望を語るのはまだまだぜんぜん早すぎる。自分の力が足らなすぎる。そのことは痛いほどよくわかっているのですが、それでも投入したのがこちらでございます。
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