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亥ー子ー丑は、十二支では「冬」の時代です。2020年は「庚子(かのえね)」の年で、今年の「亥」と来年の「子」には、冷たい水や氷、寒い冬といった陰の気が強まる暗示があります。特に「子」は冬至の象徴で、真冬の底です。陰の気が極まり、そこからまた日が長くなって、陽の気が盛り返してくる重要な転換点です。
干支としての「庚子」は、大きな岩が深い水底の上にある(沈む)、という図で、不安定さや危うさがあります。いかにも華やかで明るくてのどかな風景とはいえません。
しかし実際には、切れ味よく怜悧な才能に溢れる人が持つ干支であり、その才能をこの世でどうやって生かしていくかが課題です。2020年についてもそうした観点からみていきます。
12年前の丁亥年から戊子年にかけては、米国のサブプライムローン問題からのリーマンショックによる世界的な金融危機が起こりました。これはまだ記憶に新しい人も多いでしょう。
24年前の乙亥年から丙子年は、敗戦後50年で戦後史の転機、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件がありました。バブルがはじけた後で「これまでの社会はこのまま続かない」という雰囲気が漂いました。
今回2019年から2020年の、亥ー子への流れは、どのような時代の転機となるのでしょうか。
2019年(己亥年)は改元がありました。平成が令和へと変わり、巨大な台風の襲来と被害が続き、増税も実施され、決してなにごともなく平和で平穏な年であったとは言えないでしょう。
来年、2020年(庚子年)には東京オリンピックが予定されています。すでに札幌へのマラソン会場変更を筆頭に、お台場の水質問題、東京での受け入れ体制、そもそも酷暑の東京でオリンピック開催が適切なのか?大いに疑問が残ります。
さらに2025年(乙巳年)には大阪での万博開催も決定し、まるで高度成長期のタイムスケジュールをなぞるように、高度成長期の再来を願うようなスケジュールが組まれています。
しかし、どんなに明るい未来の展望や経済の成長、景気の浮揚がどんなにうたわれようとも、戦後の日本が体験した右肩上がりの高度成長期のように「給料はどんどん上がって、消費をどんどんふやして、日本の未来はどんどんよくなる♪」と手放しで楽観できる状態ではないことは明らかです。
「2025年問題=団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)になり、医療費など社会保障費の急増が懸念される」に象徴されるように、若年層の人口減少に伴う、超!高齢化社会の到来は待ったなしの状態です。
富裕層と一般人の格差は増大する一方ですし、この先の日々の生活や将来への不安がない人など、そうそういないでしょう。東京脱出!日本脱出!のお話も周囲で耳にするようになりました。これまでの成功セオリーはそのまま通用しなくなっています。
かといって、無駄に悲観的になるのもよくないことです。特に現在の「亥ー子ー丑」サイクルに相当する冬の時代には、あけっぴろげな楽観主義は影を潜め、将来への不安が募り、世の中に内向きな気分が広がりやすい時でもあります。
だからこそあらためて、来たる新しい時代をどのように暮らしていくか、個人個人がしっかり備え、かつ周りと協力しあいながら、この先のよりよい未来への展望を描いていくかが大切なときです。
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