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2014/01/28 旧正月・節分・立春

暦のお話。「旧正月?節分?立春?」区別つきますか? 現行のグレゴリオ暦は、地球が太陽の周囲をひと回りする時間を1年と定めた暦、つまり太陽暦なので、季節とは関係がありますが、月の満ち欠けとは連動しません。いっぽう、月の満ち欠けを基準とするのは、太陰暦。イスラム暦が最も有名です。太陰暦は、目に見える月の満ち欠けが基準なのでわかりやすいですが、太陰暦の1年は太陽暦の1年より約11日短いため、実際の季節と暦のあいだに次第にずれが生じます。気温や気候など、季節感が重要となる農耕を営む民族にとってそれは大きな問題で、太陰暦だけでは不便があります。

そこで、太陰暦に太陽暦の要素(二十四節気など)を取り入れたのが、太陰太陽暦です。これがいわゆる「旧暦」「陰暦」などと呼ばれる暦です。太陰太陽暦での月の初めは新月の日=朔=ついたち(月たち)。ということは、太陰太陽暦に基づく旧正月(今日では主に中華圏や東南アジアなどで盛大に祝われる春節、チャイニーズニューイヤー、ルナニューイヤー)は、当然新月の日となり、旧暦1月1日は年によって太陽暦の1月下旬から2月中旬のあいだを移動します。(正確には二十四節気「雨水」直前の新月の日)2014年の旧正月は、1月31日です。

さて。ここまでが一般論。もう少しだけお付き合い下さい。東洋の占いで主に用いられる暦は干支暦(かんしれき)です。干支暦と旧暦は別物です (← ここだいじ。試験に出ますよ〜w)

干支暦は、年月日時をそれぞれ60種類の干支がぐるぐると順番に循環し続けるシンプルな構造の暦です。(ちなみにきょうは「癸巳年・乙丑月・己亥日」ですね)また、干支暦の1年の始まりは、冬至説、子月説など歴史的な変遷がありますが、現在では「立春」=干支暦の新年、とみなす説が最も一般的です。そして、鬼や豆まき、最近では恵方巻きなどのイベント(?)でよく知られる節分は、立春の前日を指します。実際のところ節分は、立春、立夏、立秋、立冬という四立の前日なので年に4回ありますが、江戸時代以降は主に「立春」の前日を「節分」と呼ぶようになったそうです。というところで、まとめ。

● 旧正月・春節 = 旧暦1月1日(1月末〜2月中旬新月の日)
● 立春=干支暦の新年。寅月の始まり。(2020年まで2月4日)
※ 約30年に一度、立春が新月と重なる=朔旦立春

○ 節分=立春の前日(大晦日のようなもの)

今週末から来週は、旧正月と立春が続く新年最スタートのチャンスです。1月は行く、2月は逃げる、3月は去る、と昔から言われます。太陽暦1月もそろそろ終わり。どうぞきょうもよい一日を!(天海玉紀)

※ 画像はこちらのページより「暦/中華ファイア」→★