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ご家族鑑定のこと(其の4)

「ご家族鑑定」について、思いつくままにこれまで3回分書きました。もともとは「そろそろ価格改定したいので、家族鑑定のご案内と解説でも書くか」という目的だったんですが、いつのまにか書くことそのものがひとりあるきしている感じがあります。

ご家族鑑定のこと(其の3)

ご家族鑑定のこと(其の2)

ご家族鑑定のこと(其の1)

おそらく、これらの文章をお読みくださったとおぼしきみなさまからのご依頼がここしばらくずっと続いております。それぞれにいろんな立場やいろんな事情があって、想像もつかないくらいにいろんな思いを抱えていらっしゃることがひしひしと伝わってきます。

どうもわたしの周りの人は、人生がうまくいかないときや、つらいことがあったときだけわたしに連絡してくるみたいだと、治療や占いを職業にする前から気づいていました。ただひたすら聞いてるだけ(実際には詳しい内容までちゃんと聞いてないことも多い)でよくて、そこにいることに意味があるんだと、なんとなくわかっていました。

そういう人たちは、元気になったら会いに来ないし音信不通になるのですが、私も別に自分から積極的に誰かに会いたいわけではないので、そのくらいでちょうどいい。でも、こちらの時間とエネルギーをいっぽうてきに取られるだけなのはおもしろくない。そうか、いっそ職業にしてしまえばいいのだと、思ってそうしました。

ちゃんとしてる人たちは、「お金払って割り切って聞いてほしい」ということで、鑑定ご依頼として最初からご連絡くださるので、こちらも真剣に向き合います。でも、なんとなく会いたいとか、ひさしぶり!からそっちにもっていこうとする人には二言目に「話は聞くけどお金取るよ」と申し上げております。味もそっけもないですね。まぁにんげんだもの。わたしのリソースも有限です。

いろいろあります。死、難病、介護、精神疾患、差別、事故、障害、犯罪、虐待、暴力、貧困など。この世にはどうしようもない悪と呼ぶしかないなにかがあるのだと、自分にできることはなにもないのだと、つくづくと思い知らされます。

しかしその中でも生きている、生きていること。尊厳とか。敬意とか。それでも生きている。そうしたことへの希望や熱望。なんとかしたいと願い、行動する人の心に打たれることとか。そうしたもの抜きにしては、とても仕事はできない。

誰かが亡くなった話。あのひとが孤独死したことがショックだ。助かったはずなのに、まさかの医療事故。あの人が自殺したときから時間が止まっている。生きていることが嫌だ。とにかく死にたい。死のうとしている。みんないなくなった。亡くなったあの人は、いったい何を考えていたのだろう?なぜあの子だけが?自分も死んでしまおうと思ったけれど、みんなのおかげで今も生きている。なまなましいエピソード、その人だけの記憶の場面、いろんな話を伺って、いろんな思いを受け取ったことだけを覚えています。

自分が具合が悪くなったり、病気になったときに連絡してくる人たちもいる。(治療の人はもちろんそっち側なので、それ以外のケース!)世の中にはいろんな病気があります。理由はわからない、ことのほうが多い。病気そのものよりも、そのわけのわからなさに耐えかねて、多くの人は弱ってしまうように思います。

ほかには、別れたい。離婚したい。これも鉄板ケース。仲良くしてるときは音信不通ですが、こじれまくってからですよね。そこらへんとセットになってるのが、子供が思い通りにならない。これも鉄板ケース。これはもう年齢関係なかったりもしますし。まぁむずかしいですよね。いろいろと。

まえにどこかで書いた気がしますが、血のつながった親子や兄弟姉妹というのは、触ったときに必ず共通項があるのがわかります。DNAってすごいですよ。どうしても嫌!といっても、どうしても嫌でもどうしても共通項がある。これには本当に抗えない。

それにひきかえ、夫婦というのはあまりにも、あまりにも別人同士です。わたしは治療の場では、親子や兄弟姉妹を同時にお引き受けしてるケースはたくさんありますが、夫婦を同時にというのはお断りしています。わたしの能力では、それはできない。どちらかにぴたっと合わせたら、もう片方にもぴたっと合わせることはできない。(できる治療者はもちろんできるでしょう。それってすごいですよ。尊敬する)

家族って、よくもわるくも治外法権みたいなものだよなーーーとおもう今日この頃です。その国それぞれのルールがある。厳格な統治者がいる国もあれば、みんなでわいわいがやがややってる国もある。独裁国家なのか、話し合い国家なのか、そもそも国家の体裁がないのか、いろいろですね。

それから、お金(というか資産)や名誉がありすぎるお家のあれこれ、というテーマもあります。これもまた深くて暗い話がたくさんあります。光が強ければ、影もそれだけ強い。運命はそうやって全体のバランスをとるのでしょう。わっと驚くようなあれこれが、いっけん華やかなお姿や生活の下に潜んでいたりします。中庸がだいじ、と昔の人が説いたのも生きる知恵なのでしょう。

しあわせってなんだっけ?なんだっけ? と歌いたくなります。それぞれのしあわせがみつかるといいね。しあわせに生きられるといいね。そのために何が必要か、何をどうしたらいいか、一緒に考えることでなにかお役に立つことがありそうなら、いつでもおいでください。

そんなこんなで、ご家族鑑定の価格改定をします、と言ってるものの具体的な日程も内容も全く決まっていませんが、価格改定は必ずいたします。たぶんもうじゅうにぶんにたくさんのご家族をみせていただきましたので、1万円で今の内容は、もうこれ以上長くはやれないです、ということです。

たいへんなまなましい話で申し訳ございませんが、ご家族鑑定はやっぱりなまなましいお話ばかりなので、このくらいなまなましくてちょうどいいように思います。今後とも引き続きどうぞよろしくお願いいたします。