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2014/10/21 調舒星の憂鬱

私の部屋にはテレビがないので、朝の時計タイマー代わりにはFMラジオをつけていますが、先日びっくりしたこと。ピーターバラカン氏がDJだった朝の帯番組が、突如打ち切りになりました。(ピーターバラカン=ある程度以上の世代の洋楽ファンならご存知と思いますが、音楽と業界の話題豊富な日本語堪能なイギリス人。好き嫌いは大きく分かれるが、コアなファンは多い)実際の詳しい事情はわからないけれど、要するに「スポンサーが喜ぶような、つまり局のお金になる選曲や番組作りをしていない」ことが大きな理由だったようです。うーん。確かにバラカン氏の選曲はマニアック、渋い、玄人好み、であって一般ウケするコマーシャルな世界とは正反対ですからね。

これはもしかして「調舒星(ちょうじょせい)」案件なのでは?!と閃いたので、そっとバラカン氏の命式を調べてみたのであります。売れ線メジャーに反抗する究極のこだわり美意識といえば、なにをさておいても「調舒星」が思い浮かびます。自分の中に調舒星気質があれば、よく言えば鋭い感性があるけど、現実には神経質で気難しい人になりやすい。

さらに、調舒星のある場所は、その人がアレルギー反応的に違和感を覚える分野だと言われます。つまり、中心星が調舒星なら「自分自身にアレルギー反応」だし、東(命式の向かって右側)に調舒星があれば「社会や対人関係にアレルギー反応」なので、特に東の調舒星は、学校や社会での身の処し方、職業選択などの深刻な悩みをお見受けするケースが少なくありません。

さて。果たして、バラカン氏は東に調舒星をお持ちでした。遠い異国の地で職人的なこだわりと誇りを持ってご自身のセンスや技能を活かすという点は、まさに調舒星の活かし方の鑑でしょう。でも、そういう生き方って、だいたいいわゆる社会の論理とはぶつかるんだよな…メジャーよりインディーズ的な場所で、わかる人だけにわかる世界を極めるのが調舒星的なシアワセなんだろうな…と思います。

私自身が拝見する実際の鑑定では「自分の中の調舒星気質が辛い」と強く訴えられる方は、縦線(上とか下)に調舒星をお持ちの方が多いのですが、縦線は自分のアタマの中、ココロの中で起こることなので、より大きく感じやすいからかと考えています。これはもうご自分の中で(特に中心星との)折り合いをつけていくしかないです。(もっと具体的に知りたい場合は鑑定へどうぞ〜宣伝!)

算命学での鑑定では、自分にとって現実は横線ラインなので、横線に出る星の意味が具体的な問題として現れやすい。まずはご自分の横線に現れる星を活かしなさい!と、ばっさり割り切って考えるロジックになってます。(この件については、この占術はそういう世界観なんだよ。としか言いようがないです)

たいていの調舒星案件に関しては「あなたが辛い、ってことはよくわかった。でもこの世でご自分のめんどくささや複雑さを完全にわかってもらえることって、たぶんないよね」という旨を申しあげています。ワタクシ個人的には、伝わるような努力はできるだけしますけど「人にわかってもらおうと媚びるのは共感○○!(禁止用語につき自粛)」くらいの尖った気持ちはいくつになっても捨てられません。

お互い全部わからなくたっていいじゃない。完全にわかるはずなんてないし。そもそも、この世で実現できないような理想や完璧主義を自分や人に直接向けてはダメよ〜♪ダメダメ! ダメ!絶対。自分が持ってる刃をそのまんまお外に出してはダメ。人にわかるようにちゃんとラッピングしたり、きちんとお料理できたら、ちょっとだけ出しても良いかも?です。

それはきっと、自分の身を削って(調舒星=洩気だしな!)イイ仕事する!イイ作品を作る!そういった形でしか昇華できない業のようなものじゃないでしょうか。自分自身が精魂込めてつくったなにかから、誰かに一瞬でもなにか通じたり、ひとりでもなにか通じる人がいてくれたなら、それだけでも奇跡☆ラッキー!みたいな。そんな調舒星人に私もなりたい。(天海玉紀@調舒星中心)