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ただの日記 〜 からっぽの世界(12室の世界)

たぶん別の「黒」ブログに書いたほうがいい話なので、そのうち移動するかもしれません。しないかもしれないけど。あしからずご了承ください。


あれは確か2003年初頭のこと。あまりにも過重労働の職場で働きながら、もうすぐ死んでいく人の看病をしていた。病人は末期の肺がんで、子供がいない人で、さらに私以外の人の面会を謝絶した。みんな病気におびえるばかりで、上っ面の話ばかり。みんなちっとも頼りにならないんだと感じた。

その当時すでに3-4年くらい付き合っていた人は、わたしから逃げるように去っていった。最後のほうはいくら惰性でだらだらしていたといっても、まるで沈む船から脱出するようにダッシュで振り切るようにいなくなることに腹が立った。だめだね。こわいことからは逃げたい。見たくない。だけど悪者にはなりたくないんだろう?

どうせみんな、自分の手は汚したくない。面倒なことや辛いことにはできるだけ関わりたくない。しょせんそんなもんだよね。にんげんだもの。

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当時のわたしは、もちろん占いなんかしない。あらかじめ、未来が決まっているなんてことはない。人間は意思と努力で可能性がひらけるのだと、まだそんな風に思っていたんだ。でも、どんなに固い意思と熱烈な努力をしても、それでもどうしようもないことはやっぱり、ある。そういう壁、を感じていた。果てしない無力感とか徒労感。なるべく駅のホームの端は歩かないようにしていた。ああいうときに人はどこかにふとダイブするんだろうとおもっていたから。

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ほんのすこしだけ空いた時間ができた。でも、どこにいってなにをしていいかわからなかった。わたしにはなにもない。からっぽだ。

明治神宮にいってみた。神社仏閣なんて、なにそれ食えるの?状態だったけど、どうしようもなかった。他になにもおもいつかなかったし、行き場がなかった。

ようやく拝殿の前まで息切れしながら歩いてきて、やっと気がついた。とにかく、どうしていいかわからないのだ。とてつもなく苦しいのは確かなのだけれど、言葉にして祈ることなどなにもない。叶えて欲しいと願うことなどなにもない。早くこのどうしようもない状況から抜け出したいと願うことは、すなわち病人の死を願うことだ。ちょっとそれはなにか違うだろう?そもそも、だいたいここはどこだ?誰がいるんだ?誰になにを頼むのだ。わけがわからない。

結局、愕然としてそのまままた仕事に行ったんだ。たくさんの患者から、どんなに切々となにかを訴える話を聞いても「そうですか。それはお辛いですね(でもね、いまは間違いなくあなたよりわたしのほうが大変だし、具合悪いよ、と心の中でつぶやきながら)」そんな風に返事して、なにも感じないで、機械のように働くのだ。それからまた病院に行くんだ。いつまで続くのかな、と思いながら、病院の人といろいろ話して、お世話して、倒れるように短時間寝て、また起きて、また仕事に行く。

ときどき、事情を知らない友人から連絡があったりして、子育ての悩みとかを相談されたりして。そんなときはさすがに「悪いけどいまその話を聞いてる暇はないわ。いいじゃない。これから育つんだから。こっちは弱って死ぬ話ばっかりだからさ」とか返す刀で袈裟斬りしたりして。楽しい話もめでたい話も全てぶった斬った。世界はなにもかも不幸だとおもっていた。ごめんなさい。わたしが悪かったよ。からっぽの世界。

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種明かしすれば、それがちょうどわたしのサターンリターンの頃のこと。なんかそんなかんじだったよな。と、このまえ明治神宮に行ったら、はたと思い出した。からっぽの気分がありありと蘇ってきた。まぁ結局、サターンリターンよりもっと強烈な冥王星にホールドされた2006年はもっと過激な感じになったっけな、とか。

わたしはそのあたりから、ようやく占いすることになる。12室にたくさん天体がある私は(土星、金星、水星、太陽。ついでに6室もゴージャス☆)、見えないところのお掃除をする人なんだな。表に出てこない事象や、人の後ろ暗いところ、人には見せたくない、見せられない裏側に縁があるんだな、とようやくそこで理解した。どんなに綺麗な表面でも、裏の排水溝やドブはみんなの共有物。そこをわたしは徘徊してお掃除する人なんだと。

いつぞや、松村潔先生にリーディングしてもらったときのメモが出てきた。

「全てを失うために生きている。途中で挫折、放棄することになる。個人の能力を磨いて、奉仕、セラピーすると良い」

まぁそんなかんじです。冥王星絡みなので暗いだけです。たぶん普通にはドン引きされる話なんでしょうね。でもまぁそういうブループリントで生まれてきたとおもうと、わたしはいろいろ納得するし腑に落ちることばかりです。まだまだ足りないことばかりだけれど、人生の方向性としてはけっこう良い線行ってるんじゃね?って、思っています。

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そんなかんじかな。これがわたしの柔軟宮グランドクロス、双子新月での感想です。(あ、わたしにとっては双子は全て12ハウスに格納されています)

ここのところお目にかかる方々は、明らかに世間の規格外、の命式やホロスコープの人が多いです。どうやってこの世でその資質を使うか、たぶん必要な方のお力になれることはなにかあるかもしれません。ということで、これからも作戦会議していきましょう。